K:先生!新シリーズを考えてきました!名付けて「実録!困った売主シリーズ」です。
横山:なんですか、その警察24時的な楽しそうなやつ笑
どんなシリーズですか??
K:名前の通りなんですが、横山さんが実際に遭遇した、ないしは同僚や会社で聞いたことがある困った売主さんの話を聞き、それにどのように対応したかを聞く内容です。
普段不動産会社で様々な売主さんに対応している不動産会社の皆様に「あ〜、そういう人いるいる」「マジか、そんなヤバい人いるのか。俺なんてまだましだな〜」と、ホッとしたり共感したり、ご飯でも食べながら読んでもらえる内容になるかなと思います。
横山:了解です!それではさっそく始めましょう!第一弾はあるある困っちゃう売主さんの話です。
査定に必要不可欠な情報を教えてくれない
横山:これって特に一括査定経由の依頼で多いと感じているんですが、査定に必要不可欠な情報を提供してくれない売主さんは困りますね。
全然売る気なくてとりあえず価格知りたいって人や自己所有物件じゃないからわからない系かな。相続前なのでこっそりやってますって感じの人に多い気がします。
K:査定に必要な最低限の情報ってなんですか?細かい広さとかは確かに当事者じゃないとわからないですよね。
横山:広さはなんとかなるんです。
K:え?そうなんですか!それじゃあ必要な情報って、住所とか?
横山:そうです。住所情報が正確なものさえあれば、まず謄本が取れます。謄本さえ取れれば周辺の土地をどこまで保有している、なども共同担保目録というのを見て情報把握ができます。
K:住所って基本的過ぎませんか?査定してもらうのにそれを教えない人なんているんですか?
横山:それがですね、住所の末番まで教えてくれない売主さんとかいるんですよ。
K:ざっくり住所じゃダメなんだ。
横山:末番までわからないと地番が特定できないんです。
念のため、地番と住居表示の違いから説明しますね。実は住居表示というのは都市部や、人口がよっぽど少なくない街にしかないものなんです。イメージとしてはポスト1個につき住居表示1個ですね。郵便のために振られているとでも思ってください。
それに対して地番は法務局が番号を振っています。筆で数えるものですね。
そうなると1つの住居表示なのに地番が複数あるケースが多々あります。住居表示の末番まで教えてもらえれば、それがかかっている地番をすべて調べることが可能です。そうすれば漏れなく謄本が取れます。
K:なるほど〜。僕の実家って〇〇〇〇番地なんですけどこれって住居表示ですか?
横山:地番ですね。市街化調整区域は神奈川とか人口がいる地域でも住居表示が振られていないことはよくあります。
まとめると、謄本があれば査定はなんとかなります。それを取るためには地番がわからないといけません。地番を把握するには住居表示の末番までわからないといけません。
住居表示の末番まで教えてくれずに査定してくれ、って言ってくる売主さんはとても困りますね。
査定ができないという事実を伝える
K:どうしても教えてくれない、でも査定はしろって言ってくる売主さんには、横山さんだったらどう対応しますか?
横山:もうシンプルに教えてくれないと査定できません、と。
K:まあ実際そういうことしか言えないですよね。どんな反応が返ってきますかね?
横山:ほとんどの方が情報提供してくれます。そりゃ査定してほしいんだからそうですよね。
中には細かい査定しなくていいからざっくり教えてって方がいるので、周辺の公示地価出して、周辺の事例を紹介して、と参考資料をお出しするに留めます。
ざっくりでも査定価格としては出さないですね。それをどこでどう使われるかもわからないので。
K:なるほど〜、これは困りますね〜。
査定してほしいけど情報は明かしたくないという売主さんがいると。世の中にはまだまだ僕の理解の及ばない領域があるのだと勉強になりました。ありがとうございました!