K:先生!今日は困った売主さんシリーズ第二回目やりましょう!
横山:了解しました。今日はどんな方にしようかな〜
K:前回お伝えしたように、横山さんが体験したことじゃなくても先輩の話とかでも大丈夫なんですが、なにかありませんか?
横山:あ、じゃあ私が買い側だったときの話ですが、売主さんと売り側の不動産会社さんから困った提案をされた話をしますね。
自己破産手前の任意売却案件
横山:任意売却案件でした。自己破産手前の任意売却中でした。
抵当権はついてるわ、固定資産税払ってないから都から差し押さえられてるわ、という物件でした。
K:え?そうなんですか!
横山:任意売却なら割とあります。
で、売主さんは自分の意思ではほとんど売買できないんです。金額も仲介会社と弁護士と相談して値付けするとか自由にできません。また、希望金額で売れても全部の債権は回収できないので、税金でいくら、この債権者にいくら、仲介手数料はいくら、と先に握っておきます。
例えば1億の売買でも抵当権は1億8000万ついてます、みたいな状況なので、債権者は一部泣き寝入りです。ただもう減額はしょうがないので取れるだけ取りにいこうって考えですね。
K:なるほど、なんとなく状況はわかりました。それでどんな困ったことが怒ったんですか?
横山:売主さんには引越し費用しか残りません。自宅を売ったのに全部債権者に持っていかれてしまいますが、情状酌量で引越し費用をもたせます。
このときに不動産会社さんから「売主さんは売買金額1億でOKなんだけど、契約書上9900万にしてくれない?100万は現金で売主さんにそっと渡してあげて」という依頼をされました。
K:え?そんなことあるんですか?
横山:売り側の仲介会社としては売却活動を進める間に色んな人生相談を受けてるから、どうしても心情的に肩入れしがちなんですよ。
売買契約に1億って書いちゃうと債権者に全部持っていかれちゃう。引っ越し費用だけじゃ足りないだろうから、当面の生活費100万くらいはちょっとどうにかしてあげたいな、という気持ちだったんでしょうね。
K:で、横山さんはどうしたんですか?
横山:もちろん断りましたよ。債権者への背任行為にあたるのでおおごとになりますし、それこそ会社の信頼が地に落ちますからね。
K:なかなか肝が冷える話ですね。こういう話自体は結構あるんですか?
横山:売買契約ちょろまかし問題は結構ありますよ。売買契約上の数字を実態の金額より上げてくれ下げてくれは、色んな場面で出てきます。離婚案件とか。話では聞いたことあります。
私自身が関わったことは一度もありませんが、10年もこの業界にいるといろんな話を見聞きしましたよ笑
K:そのいろんな話が興味深すぎる!笑
ありがとうございました!それではまた次回!